海辺の別れ

1. 人生は一つのドラマだなんて 若い心をときめかせて

二人手を取り合って歩きはじめた 遠いあの日が懐かしい

ごらん ぼくらの足跡は 砂に残した小さな線だ

波が寄せては消して行く


2. 若さだけが頼りの役者が二人 演じたドラマは見る人もなく

死ぬまで続く筈の筋書きさえも 別れ芝居に書き直した

ごらん ぼくらの暮らしのように 寄せてはくずれる白い波

愛を巻き込みひいて行く


3. 暮らしに疲れすぎた心かかえて 別れの舞台は思い出の海

いつまでも変わらない景色の中で 二人だけが老いて行く

せめてぼくらのこの粗筋を いつか笑える日が来るように

移ろう時を捨てて行こう