8月21日(水)
ドキドキの初仕事
チラシを配り始めて10日過ぎても何の反応もない。ダメになるとか大変だとか相変わらずピンと来ないが、お客さんから反応があるということもピンと来ない。チラシの出来はいい。ものの本ではチラシは直接手渡しの方が良いとあるが、僕は自分が家にいる時に仕事のアピールで人が来るのは嫌いなので嫌いなことは人にもしたくない。それで、なるべく具体的に分かりやすく、また、自分のワガママが相手にも伝わるように自分の言葉で自分の思いを遠慮なく伝えるようなチラシにした。最初のページには大写しの自分の写真。ならずものの「WANTED」写真にした。そう、工房GUSUKUはwanted、求められているのだ。
11日目、最初の依頼が来た。ご近所のTさん。デスクトップ機のリカバリーをしたのだが、周辺機器のドライバのインストールがうまくいかない。我が家の連絡が不十分で昼もらった相談の電話に夜8時過ぎの連絡。翌日はひょんなことで始めた家庭教師があるので、今からいくことにした。友人知人の依頼による仕事はちょっとはあったけど、「はじめまして」のお客さんはほんとに初めてだ。
緊張感と実力のなさもあって3時間ぐらいかけても部分的な解決しかできず、翌日もでかけることに。なんとかはなった。なんとかは・・・。
作業後、会話をした。記念すべき、チラシによる第一号のお客様はこちらが願っていたとおりの人だった。62歳。建設関係の会社でかなりの立場にあったと思われるがそれと同時に有限会社を経営し、建設現場の工程写真を撮る仕事をやっていた。いろんな人に働く場を与えたいとの思いで自分の利益は全然ない状態で社員の仕事を斡旋するという形。勤め先の定年に向けて自分の会社も縮小。社員のあとの就職のめんどうを見たうえで一人有限会社の体制にして自由になった。そうなってみると、若干ひまを持て余し気味で、又何かを始めようと模索中とのこと。社員のことをそこまで考えるような経営者はなかなかいない。僕の経験ではそうで、そんな経営者を探すより自分がなることを考えた方が良いという思いが今回の開業の中の一部にあるということを話すと、自分も給料をもらっている会社では経営的な問題からそうせざるを得ず徹底的に採算性と効率重視で非常に厳しい上司だった。その反動で自分の会社はそういうふうにやったとのこと。「やって来たことには功罪ともにあって、功と罪を比べれば罪の方が多いんですよ」とおっしゃった。深い!!ご本人はそうおっしゃるが、根っこに愛がある人の厳しさはどんなに厳しくても人をキズ付けたり叩きのめしたりはしない。きっと、本業でも立派な上司だったんだろうなぁ。
こんな方が最初のお客様になってくれたというのは、なにか大きな存在の意思が働いているのではないかと思ってしまう。でも、こんな人はそうそう世の中に沢山はいない。ということは、僕のお客さんは少ないってこと?「何か大きな存在」様!それは困る!!パソコンの便利屋 工房GUSUKUはいろんな人との出会いが生きがいです!千客万来!!どんな人でもいらっしゃいませぇ!!