10月4日(金)

夕暮れはいつも・・・

 一日中家で作業をしていると、日が昇り、空を横切り、そして沈んでゆく、そんな時間の流れがよく分かる。今日はそんな一日だった。電話もほとんど鳴らず、訪問者は一人だけ。浄化槽の点検に来た若者が工房GUSUKUの看板に張った僕のメッセージにえらく興味を示してくれしばらく楽しく会話した。

 今日の作業は先日取り寄せた2台のノートパソコンの整備。1台は9月21日の日記「悩まないわけじゃない」で書いたもの。もう1台は自分がその商品が使用目的からすると今ひとつ力不足に思えもう1台上位のものを取り寄せたものだ。採算を無視した危ないやり方だが幸い最初の一台にも予約がついた。ところが2台目の上位のはずのノートパソコンの動きがやたらと遅い。何度も試行錯誤してその1台だけで夕方までかかってしまった。2台の整備が終わったところでもうひとつの問題が出て来た。それぞれのお客さんにはある程度の予算があるのだが、適正価格を決めると下位のものは予算オーバー、上位のものは予算を下回る。ふと、今朝の若者との会話を思い出した。「ノートパソコンをいじるっていうとメモリーを増設したり、そんなことですか?」・・・。実は僕はFDDもCDDもないノートパソコンのOS再インストールという裏技は出来るのにノートパソコンのメモリーを付け替えるという基本技はまだやったことがない。2台のパソコンのメモリーは上位機種と下位機種で逆転していたのでこれを付け替えて価格調整すれば予算のことも解決することに気がついた。何故かいつもタイミングよく誰かや何かが助けてくれる。先に書いた上位機種の速度の問題も同系等の下位機種であるもう一台が参考になって解決したのだ。

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 静かに黙々と作業をし、力を出し尽くした気分で窓の外を見ると夕暮れの空。もうすっかり秋だ。ふと、若い頃書いた歌を思い出した。

夕暮れはいつも一人 部屋の明かりもつけずに
窓にもたれて遠くに 沈む夕陽見てる
まぶた閉じれば聞こえて来る 遊ぶ子供たちの声
夕暮れはいつでもやさしく 僕をつつんでくれる

その頃、僕は一人の友を亡くした。一緒のグループで自分たちで作った歌を歌っていた友だった。彼の追悼コンサートで僕はこの歌を歌った。

昔を思えば知らず ほほえみ頬に浮かぶよ
あの街もきっと今は 赤い夕日の中・・・

あいつが今いるところも同じような夕暮れを迎えているのだろうか?・・・