11月12日(火)

消えていった仕事・・・

 毎週火曜日、僕は先生に変わる。10月1日の日記で紹介したとある短大の「医療秘書総論」という授業の非常勤講師だ。先生といっても僕は相手に合わせてキャラを変えるということは出来ないのでこのまんまの僕だ。従って、取り組む姿勢も工房GUSUKUと一緒。「あなたが幸せなら私も幸せでーす」といった感じで全く威厳が無い。

 元々教育畑の人間じゃないからしっかりしたノウハウも無いので、準備に結構時間を使う。僕の授業の準備手段はインターネットだ。インターネットで調べれば家の中に国際図書館があるのと一緒、何かを調べると必ず何らかの答えを得ることが出来る。例えこちらのの求めていることにイマイチの情報だとしても充分使えるし、ピッタリ以上の資料に行き着くこともある。インターネットをやっていなかったらこの話は引き受けていなかっただろう。パソコン以外の仕事と言いながら実はパソコンにタップリ世話になっているのだ。

 今日も朝からパソコンとにらめっこしながら準備をしていると、僕が教えているクラス担任のT先生から電話がかかって来た。「ん?今日は休講にしてくれとかいうのかな?やったぁ!!」僕の意識は先生側より生徒の方に近い。でも、僕の予想はみごとなハズレ、先生の用件はパソコンの相談だった。キャノンのキャノワードというワープロで打った文章をパソコンのワープロソフトで開けないか見て欲しい。もしダメならそれを印刷した紙があるからパソコンのワープロソフトで打ち直して欲しいとのこと。了解すると先生はあっという間に我が家へやって来た。学校は我が家のすぐ近くにある。実はこれも話を引き受けた理由の一つかも知れない。おかげでチャイムの音が聞こえるとちょっと授業前の緊張感を思い出してしまう。いいようでよくないぞこれは・・・。

 T先生はキャノワードで打った文章を保存したフロッピーとそれをワープロソフトで開く場合の説明書を持って来た。説明を見る限り開くことは出来るはず。早速フロッピーをパソコンに差込み、マイコンピュータからAドライブへ。・・・。開かない。じゃあ、ワードを立ち上げてAドライブへ・・・。これも開かない。それならエクスプローラからAドライブへ・・・。ダメ!!どうもフロッピーのフォーマットがパソコンの仕様になっていないらしい。聞けば先生のキャノワードは学校の教官室にあるということなので、今日授業に行く時早めに行って見せて頂くことにした。

 午後3時半、僕は短大のT先生の部屋へ、授業は4時10分からなので30分はある。先生はすっかりもうダメだろうと思っていて「いいですから、打ち込んでもらいましょう。代金は僕の研究費から払いますから」と言う。仕事になるのは嬉しいけど、ワープロ専用機のデータをパソコンに、という課題も解決したい。要はキャノワードがフロッピーをパソコン仕様に初期化出来て、保存形式がテキスト形式なりなんなりワードで開けるものであれば可能なはずだ。キャノワードがその2点を備えているかどうかやってみたい。機械の扱いは先生のほうが慣れているので、僕は横に座って保存の画面を出してもらうようにした。スゴイ!!先生の先生みたいだ!!何度かひっかかりながら授業1分前に目的の文章をフロッピーに保存した。あとは教務室にあるパソコンでそのフロッピーが開けて更に中身の文章がワープロソフトで開ければ成功だ。僕の授業の間にT先生が確認して、授業の後でその結果を聞くことにした。

 授業が終わると、僕は再びT先生の部屋へ。どうだったんだろう?「先生、読めましたよ。うまくいってます。」先生は僕を先生と呼ぶ。僕の中には違和感の渦、自覚がない。まぁいい。やった!!課題は全うした!!そして、仕事は無くなった。(-_-;)

 それはそうと、授業中に浮かんだんだけどタイミングを逸して言えなかった駄じゃれをひとつ。どこかで公表しないと気がすまない。仕事をすすめるに当たって確認すべきこととして5W1Hの話をしたのだが、「最近は6W1Hというのも聞くことがあるんだけどもう一つのWってなんだろうね」という僕の言葉に生徒のほうから「先生、whichじゃない?」という声。「あぁそうか Which do you like? のWhichかぁ、どっちがいいですかの Which ねぇ」そこで浮かんだのが「Dotch do you like?」・・・え?「ドッチ ドゥー ユー ライク?」・・・
 ・・・自爆しまーす。

 そんなこんなで、SOHO日記では工房GUSUKUのドジな仕事ぶりを赤裸々に公開、好評連載中、これからもヨロシク−!!