11月30日(日)
アート
今日はおそらく僕にとっては今年最後の大道具。内山時枝モダンバレエ研究所による「モダンバレエ公演」。本番当日の仕込み、リハ、そして本番ということになると朝から一日フル稼働になる。去年までの僕ならそれだけで「ウッ」っときそうなものなのだが、今年は夏ごろからあちこち県外の仕事もあったりして、結構しんどい思いもしたせいかあまりプレッシャーがない。以前は重くてしょうがなかったバレエの舞台に敷くリノリウムも軽く感じる。
最後の舞台だと思うので、今日は僕の「決まり文句」おさらいだ。舞台仕事に関わらず、肉体労働をする時に、自分の実力はさておいて平気でくちばしる言葉がある。今日はそれをご披露。
重たいものを運んだり、腕・手を酷使する時・・・
「こんなことしてたらピアノ弾けなくなっちゃうよー」
そこに居合わせた人は必ず僕に聞かないといけない。
「えっ?宮城さんってピアノ弾く人なんですかー?」
「うん、『もしもピアノが弾けたなら』ねー」
やはり、とんでもなくしんどい仕事の時・・・
「俺さー、熱いとか寒いとか重いとか痛いとか、そういう仕事はしない人間なんだよー」
単に重い物を運ぶ時
「これ、鉛筆より重いじゃん!!」
ここらはみんな僕の中の約束事で、まわりも随分慣れて来た。上手に無視してくれる。
ほんとは本気なのに・・・(-_-;) 人って分かり合えないネー (しみじみ・・・)
これで終わっちゃまずいか・・・。じゃあ、きれいに・・・。
やっぱりアートには時々触れ合ってないといけない、現実というものは、無駄やらムラやら、愛やら憎しみやら、笑いやら涙やら、思い通りになったりならなかったり、昨日のいいことが今日の不幸になったり、今日の不幸が明日のいいことになったりetc. etc.・・・全部ひっくるめてどれもバカに出来ない意味のあるものなんだと思う。しかし、その複雑で心の落ち着きを失くしがちなテンポの中で人はその意味を見失ってしまう。そんな中で不要なものを取り除き、凝縮された表現という形での踊りなり、音楽なり、絵画なり、それらは僕たちをひとつの色を持つ世界へといざない、現実生活の中ではなかなか読み取れない「真実」というものを見せてくれたり、あるいはいっときの非現実的な逃げ場を作ってくれる。
なんの力もなくなんの素質もないのにこんな世界に何故か関わっているのは、幸せなのかも知れない。そして、不幸なのかも。
そこらは自分しだいだな・・・
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とかなんとか言いながら、また「今日はどこそこで大道具ー」とかいう日記が今年内にもあったりして(^.^) その時はしらけないで読んで下さいネー!!