1月23日(金)

音響手伝い 二日目ー!

 今日は調子がいい。というより、普通。きのうは町から戻った後、さらに僕の部屋に何人か来て、ビールを追加飲みしたりしたけど、きのうの朝に比べれば「快調」とまで言ってもよい。

 さあ、今日は音響手伝いとして見習いの一日だ。ミキサーにはオープンリールのテープデッキが2台、MDが2台、それとマイクがつないであって、日本舞踊の音楽は和田さんがオープンリール2台を駆使して音出しをする。僕には、MDの役割をくれた。僕のやることは、歌謡舞踊の4曲の音だしと、踊りと踊りの間に流す、今風に言えば「ブリッジ」とでもいおうか、その音出し。

 規模や機材はしろうとの家庭用機器というのはまぬがれないが、病院勤務時代の行事ごとではぼくが音響係りで、ただ音を出すと言うのではなく、「ホオー」と言われるぐらいのことはやっていたから怖いというより興味津々。

 しかし和田さんはすごかった。日本舞踊の昔風の曲、僕には言葉も聞き取れないし、みんな同じように聞こえてしまうのだが、狂言さんやお家元の要求に次々と答え、必要に応じてその場でテープを編集していく。プロなんだから、驚く方が失礼かもしれないが・・・。「ここからここはカット」ということになるとそのポイントを捕らえ、ホントにテープを切ってつなぎかえる。その作業の早いこと早いこと。

「たった一本のテープを現場でこんなにタッタカ切ってつないで、間違ったら大変ですよねー?」

「間違えチョッたら、またつないだらエイき。」

 涼しい顔で却って来た返事。切ったテープなんか足元に何本も落ちているのにその中から必要なものを選んでつなぎ直すわけ?スゲェ・・。

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 大道具の時は本番当日まで叩き仕事をしたりバラシ作業をやったりで、実際に舞踊を見ることはほとんどない。これじゃあ僕がいつまでも手伝い要員みたいな感じでその道の人になりきれないのも分かる気がした。音響だと、舞台が見えるし、というか舞台を見ながらそれに合わせて音を出すのが仕事。作品と向き合う仕事だ。道具は、幕間に飾りごとをして、つまり、準備をして、踊りの最中には次の飾りの準備をしたり、前の飾りをばらしたり、つまり、オンタイムで作品と向かうことが少ない。

 道具の人間が育つためには、仕込み、リハ、本番、余裕ある日程が必要。それと、打合せに出たりして、作品を知る時間をつくること。でも、あの人数が打合せに出るのはヘンだし、経費のことを考えると依頼側も極端な場合、当日仕込み、当日リハ、当日本番なんてこともある。うーん、理想は3日、せめて2日は欲しいよなー。

 そして、もう一つ。そういう仕事の性格からくる勉強のしにくさを解消するのは、やはり、日舞とか歌舞伎とか古典物が好きでしようがない人がこの仕事につくということ。つまり、人材だ。「好き」と「こなす」というのにも違いがあるから、結構問題はらんでるな。

 答えは出た。失格カモーーー(^.^) 

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 分からないことをなんでも聞く僕に、惜しみなく答えてくれる和田さん。知らないことは知らないといい、悪びれたところがいっさいない。とにかくニコニコの人。今回のことで、他の人が当たり前のように話していて、僕にはいつまでも身に付かないようなことが大分分かった。時々他の視点からものごとを見るのはいいものだ。

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 エー・・・。夜はやっぱり、道具仲間と行ってました。居酒屋に・・・(^_^;)