3月6日(土)

ソデウラの住人

 県民美術館ホール。「高知コンサートグループ声楽部門」の「春の歌声」コンサートということで、裏方として参加。今週始めに急な話で龍史君が振ってきた。

 予定調整をしてから聞いたのが、今回は道具は僕一人とのこと。アレレ、そんなの初めてだよ。その空気を察してか、本番の時間に自分が空いてないがために僕に仕事を回した龍史君。午前は空いてるということで会場作りに来てくれた。

 今回の役回りは会場の形さえ出来れば、あとはほとんど出番がない。リハーサル中は客席に座りじっくりとクラシック畑のみなさんのピアノや歌を聞かせてもらった。進行をつかむためにもらったパンフレットを隅から隅まで読み、この人がこの人なのかな?みたいな感じでリハーサルを追いかけていく。日本舞踊などの、一曲ごとに舞台の飾りが変わっていく催しではこうやって前から舞台を見ることはほとんどない。いつも袖裏から斜めに舞台を見ている。舞台裏の住人に「斜(ハス)に構えた」雰囲気の人が多いのはそのせいかも知れない(^.^) まっすぐなのはボクだけ。アハハ。なかなか、いい時間をもてた。

 本番中はもちろん袖裏にいる。出番がないからヒマかというとそうでもない。袖裏にいて出番が少ない時は気配り、目配りの人間となる。出演者の人が舞台の上下(かみ・しも)の移動でとまどわないように、暗いところで足元が危なくないように、進行を追いかけながら気持ちは「まさかの時要員」、一緒に舞台をやっているつもり。歌やら踊りやら芝居やら、それだけでなら会うこともないだろう人達と舞台というものを介してひとつの空間を持つ。

 袖裏の住人・・・、何もしないでつったっているように見えるかも知れないけど、実はこんな感じです(^.^)

 一人じゃない時はいつも控え目で一歩うしろにいるからこんなこともないのだが、今回は演出の先生ともお話が出来たりして、非常にありがたい経験でもあった。

 みなさん、コンサート無事終了、お疲れ様でしたー。