9月26日(日)

価 値

 何日か前に書いたマックをもう一度分解してみた。

 パソコンの中身を触る時に一番苦労するのは、中の基盤とか配線ではない。そういったものには規格がある。冗談みたいな話だが、箱を開けるのが一番苦労する。規格というものがないので、デザインや作る側の設計でまちまちなのだ。だから、マニュアル類を整備したメーカー製のものは、ちゃんと箱の開け方にページを割いている。

 前回このマックをバラした時は、電源ユニットに触れる部分までは開けていなかった。どうしても惜しいのでとことこんやりたくなったのだ。電源ユニットに触れるところまで箱を開け、今度はテスターを持ち出して来て、直流が供給されているかをチェックする。このやり方はパソコンというよりはもう電気製品の範疇だ。100Vの取り口のところではテスターが反応するが、変圧された直流の出口のところでは何の反応も示さない。

 これであきらめがついた。Windowsの電源ならいくらでも手に入れようがあるが、Macだとまだ規格が分らない。それにしても、ものものしい電源ユニットだこと。これだけのことをやって、さらにその先を追いかけても、直ったそのパソコンと同等のものが世間でどのくらいで流通しているかというと、何千円だったりする。買う側になればそれはいいことだけど、内容と金額のバランスが滅茶苦茶な気もする。

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 この勢いでもう一台触ることにした。こちらはIBMのアプティバ。これは、新しいパソコンを僕から買ってくれた人が、役に立つなら役に立ててくれと僕に下さったもの。CPUは380あるし、ネットやワード、エクセルくらいなら楽にこなせる。もらってきて、電源を入れると大きなビープ音がしたまま立ち上がない。その音があまりにも大きくてうるさかったのでそのままにして置いてあった。

 あの音はもう聞きたくない。最初から箱をあけてメモリーを取り、接点復活スプレーをスロットに吹きかけて、メモリーを挿し直した。あの音はおそらくメモリー異常の時の音だ。よっぽどじゃない限りこれで直るだろう。

 予想は当たった。スムースな起動。このパソコンは付属品も全てもらってきているので、リカバリーすることに。機械的に中古なのはしようがないとしても、これでソフト的には工場出荷時の新品に戻る。

 これは嬉しい。古いとは言え、その時代には最先端。こちらが無理な要求をせず、それなりに使ってあげればこれは立派な新品だ。動きの気持ちいいこと。インターネットもらくらく利用できた。

 じゃあ、世間じゃこの機種は今どれくらいで出回っているのだろう?ネット上の中古屋さんやオークションで調べると1万円前後・・・(-_-;)

 次々と性能がよくなり、値段は据え置きという、パソコン業界のせわしない動きからすると、それと呼応して中古の価格がちぐはぐになるのも分る気はする。

 パソコンが好きなものとしては空しいような・・。

 ここはぐっと捕らえ方を変えて、これでお客さんに中古パソコンを思い切り安く供給できると取るべきか・・。

 そして、いっそのこと、パソコンレッスンを利用してくれた人にはあげてしまう方が、そのパソコンの価値を下げないことになるかも知れない。