2005年8月29日(月)
午後5時、西久万のお客様。今日で三度目の訪問だ。
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今日は道を変えて行った。僕にとっては懐かしくそして淋しい想いもある南万々の奥の方。学生時代に家庭教師でよく通ったところだ。辺りも随分様子が変わったがこの奥の方はまだ昔の面影が残っている。農家が何件かならび、畑の横を小川が流れ・・。
3年前に来た時もそう思った。3年前にここに来たのは悲しいことに、かつての教え子、そしてその後も長い付き合いになった友の向こう岸への旅立ちのための訪問だった。
僕が今関わりのある短大の事務員を経て一念発起、彼は工業高校の教師となり、後々にはコンピュータ言語の教科書を執筆するまでになった。なにかに夢中になるととことんその道を突き進むやつ。
広島の大学に行っている時は、高知に帰って来ると自分の家よりも先に僕のアパートに立ち寄り、僕の女房よりも僕との付き合いが長いと自慢していた憎めないやつ。
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彼の家の近くにさしかかるとなんとそのお父さんとお母さんがいらっしゃる。僕はバイクにヘルメットだったがすぐに分かってくれた。
しばし、バイクのエンジンを止め、話をする。
僕が今はパソコンのことで仕事をしていること。
彼のお母さんが最近パソコンを触り始めたということ。
彼が何台ものパソコンを並べてこちらにはなんのことやら分からないことを楽しそうに熱心に話していた頃にはどちらも考えられなかったことだ。
時は流れている。
「私らあも今帰りついたところでねぇ。これもやっぱり冨幸が引き合わせてくれたがやろうねえ。」
お母さんは僕と再会したことをほんとに喜んでくれた。そして、また遊びに来てくれとも言ってくれた。
いろんな偶然、いろんな出会いがあって、そのたびに感動したり不思議がったりしているが、今日のこれはほんとに特別な想い。
一気に、あの遠い時代に舞い戻ったような気がした。