2007年4月7日(土)

イッセー尾形

 小松とイッセー尾形の芝居を見に行った。舞台仕事では袖からステージを見るだけで、まともに正面から舞台を見ることは滅多にない。

 一人芝居でいろんな登場人物を演じるイッセー尾形。おじさんだったりおばさんだったり今時の若い娘だったりヤンキーのおにいちゃんだったり・・。

 鋭い人間観察と笑いのセンスで観客を飲み込み、演じているのはイッセー尾形なのにそれぞれが別人で、そして、やはりイッセー尾形だったりする。

 そして、全ての演目を演じ終えて最後の挨拶をする時のイッセー尾形は、全てを出し尽くした後の清々しくも人懐こい青年のような顔になる。この顔すらも彼の演じるひとつの顔にも思えるのだが、この顔は必ず舞台最後の挨拶の時にだけ見せる顔で、これこそ彼そのものなのに違いない。その顔は普段テレビなどで見る彼の様子よりはるかに若い。おそらくテレビ番組やCMで見せる彼の顔は一人芝居で演じている「おじさん世代」の顔で登場しているのだろう。

 この舞台挨拶の時の彼だけはDVDを借りて来てもみることは出来ないんだよなぁ。

 この時の彼の笑顔は人を幸せにする笑顔だ。

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 ところで「小松と芝居を見に行った」と書いたけど、お互いに仕事が詰まっていたので、会ったのは美術館ホールの指定席でのこと。僕は開演の少し前に席に着き、小松は演目がひとつ終わった時に僕の隣の席に座った。

 そして、会場を出ると、僕は作業途中でおいとましてきたとある会社のLAN構築作業に戻る。

 ホントはこの後余韻を味わいながら小松と一杯やってゆったりしたいのだが、今年はそれもままならない。

 なるべくマイナスな発言はしない主義だがこれはいかんな。

 小松よ、タイミング悪くとも一度は今日の余韻を味わう会をせんといかんネ。

 小松のイッセーコレクションのDVDでも見て一杯やれば今日の芝居もまざまざと蘇るだろう。