2007年11月14日(水)
今月は道具仕事が多い。今日はカルポート、日舞で「高知県推薦名流会」という催し。違う流派が集まって踊りの舞台が繰り広げられる。
平日の水曜日ということと、他の仕事との重複ということなどもあって、今日は河渕さんと僕以外はアルバイトの若者たちだけみたいに聞いていた。アーレレ、大丈夫かしら・・というところだが、パソコンの方の仕事も毎日に近く詰まっていて、心配してる暇もない。で、当日行ってみると、土佐市の二ノ宮さんもいれば久し振りのせい坊さんもいて、「あっ、そうなんだ。ラッキー!!」てな感じ。
当日行って、その日のメンバーや出し物が分かって仕事が勤まるというと取りようによってはいかにもプロっぽく見えるが、やはりそれには穴がある。作品をろくに知らないまま、しかも1日限りの仕込み本番となるとスタッフが育たないはず。この日記を書いてる今は、その日のプログラムを軽く読んでから書いているのだが、舞台前にこのプログラムに目を通しているだけでもその日の受け取り方が変わりそうな気がする。
今回の演目は7題と少なく、屋台ものなどもなかったが、松羽目、竹羽目などの大物を飾るものがあり、アルバイトの若者たちも5人いた。
「狸」と「浅妻船」は続きものとして踊られ、「狸」の終り際には結構大きな色紙の移動があるのだが、色紙を動かすすぐ後ろでは次の演目「浅妻船」の立方さんが大ぜりで上がって来ることになっていて、深さ6メートルくらいはある奈落が大きな口を開けている。大ぜりの上には屏風などが飾られていて、安全のための落下物(人)がひっかかる網も使えない。コワー (+_+)
一度目のリハでは大ぜりは下ろしてなくて、「気をつけろよ」程度のことを言われ、「ハイハイ、後ろは深さ6メートルの奈落なワケね」などと想像力を働かせながら色紙をすり出して行ったのだが、見事にせりが下りている筈の場所に足を踏み入れてしまった。これって6メートル下まで色紙もろとも転落ってことなんだヨネー。アッハハー ・・(笑うな!)
「狸」「浅妻船」の転換だけはリハが一通り終わってもう一度やったのだが、その時は大ぜりも下りていて、そこはほんとに深い奈落の淵。奈落とはよくいったもんだ。最初に飾ってある色紙の後ろに飼い殺しの道具方がいて、転換の時には袖からもっと大きな色紙を別の道具方が持って出て、奈落の穴スレスレのところですれ違うことになる。僕の役割は後の方。やばいんじゃないか?
結果的には後から出す色紙はバトン吊りにして、人が持って出るというのは無しになった。
こんなことが当日決まって行くんだよねー。話の流れによってはそのままやったかも知れんのだ。
こうして書いているから大変なことのように見えるが、それならそれでやってしまうんだと思う。
「慣れ」とは頼もしいと同時に怖いもんだ。