2008年10月14日(火)

O崎先生

 「先生、もしかしてH田ってご存知じゃないですか?」

 「えぇ、H田はですネ、彼がブラスバンドをやっていて・・・」

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 短大授業の日、非常勤講師の控え室でのこと。僕がその部屋に行くと僕よりもずっと人生の先輩と思しき方が短大の総務の職員さんたちに授業で使う資料のコピーのことで何か話をされていた。短大の職員さんはその先生に頼まれて、資料のコピーを済ませてきたらしく印刷室の鍵を所定の場所にしまっている。僕は即その鍵を借りて自分の資料をコピーするために印刷室へ。

 すると、去年まではそうじゃなかったのだが、印刷室のコピー機は暗証番号を入力しないと使えないようになっていた。

 非常勤控え室に戻り教務に電話をする。

 「資料をコピーしようとしたら、どうもセキュリティが厳しくなっているようで・・・」

 教務の方から人を寄越してくれて、コピーのお手伝いをしてくれるとのことで、先ほどの人がやって来た。

 ハハァ、ということはこの先生も同じようなことが起きてたんだ。

 「私はコピーごと、やってもらいましたヨ。」

 僕のそういう様子を見ていたその先生がにこやかな表情で僕に声をかけられた。背筋がピンとしていて、一本筋金が入っている感じ。その様子に笑顔が付録でついてくるとなんとも頼りがいのある素敵な風情。

 そこから話が始まって、聞くところには、先生は僕のような教育とは畑違いのところから来ている講師ではなく、生涯教師だった方が今も教壇に立っておられる方のよう。専門は体育で1年生にはゴルフを教えたりもしているとのこと。

 ン?・・・

 どこかで聞いたような・・

 前この日記に書いた「レインマン in 高知」のH田がとても縁のあるこの学校の先生のことを話していた内容と一致するような・・・

 「先生、H田ってご存知じゃないですか?」

 そうだった。

 この『縁』ってやつは、ホントに不思議なもの。

 今日はコピー機からそれが湧いて出たわけだ・・・。


 

O崎先生。めぐり合わせ。