2008年11月7日(金)

ミラノの奇蹟

 やっぱり、昨日は厄日だったらしい。谷病院から持ち帰ったパソコン、U田さんのお宅に行く前の限られた時間を利用して、手持ちのHDDでインストールし直すとその後はとても調子がいい。話は前後するけど、U田さんのところから帰って来てからも、ずっと動かしてみるが昨日のことが嘘のようだ。CPUファンも元のものに戻したが同じ状況なので、ホントの原因はHDDだったということになる。

 どうも、HDDが一番のネックだな。元々消耗品的な正確だとは分かっているが、チェック項目が正常だとどうしてもそれを活かしたくなる。でも、古いパソコンを活用する時にはせめてHDDだけは新しいものに替えた方がいいのに違いない。

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 U田さんのところでの映画タイムでは『商船テナシチー』と『ミラノの奇蹟』を見せて頂いた。

 特に『ミラノの奇蹟』はよかった。これは先週見せて頂いた『自転車泥棒』の監督、ビットリオ・デ・シーカの作品。戦後の難民キャンプ的なところを舞台にした話なのだが『自転車泥棒』とはタッチの違うハッピーエンドのファンタジックな作品。

 とぼけたユーモアに満ち溢れていて、この映画は後の映画に随分と影響を与えたのではないかと思う。

 「魔女の宅急便」の魔女がほうきにまたがって空を飛ぶというのも、元々魔女がほうきで飛ぶという話はあるにしろ、一度はこの映画を経由しているんじゃなかろうか?宮崎監督はきっとこの映画を見ている。

 こんなに昔の映画に気の利いたユーモアやギャグが・・と驚いてるけど、ホントのところは人間はもっともっと昔から今とほとんど変わっちゃいないんだろうな・・。映画がなくとも歌や芝居の中でセンスが磨かれる時間は充分にあった。

 それを昔=古い、未発展と思い込んで、今とほとんど変わらない人間のセンスに驚いたりしているわけだ。

 科学や技術は前の世代の発見発明を既成事実としてその上に次の発見発明を積み重ねて行くからどんどん先に進んで行くが、人の心は前の世代が次の世代に何かを残していても、それぞれの人間が実感を持ってそれを追体験しないとそこで止まったり後戻りしてしまうという、非常に進歩が遅いもの。

 そういう意味では、今の人間と2000年前の人間が会ったとしても、結構分かり合えるのかも知れない。