2008年11月18日(火)

バチスタ

 短大の授業。ここ何回かは接遇について結構入り込んだ内容だった。

 今日はひと休みということにして少し脱線しようか。

 2年くらい前には『医龍』、最近は『バチスタチームの栄光』というテレビドラマで、バチスタ手術が登場する。肥大した心臓を切除するというこの大胆な手術が日本で始めて実施されたのは1996年鎌倉の病院で、須磨先生という方によって行われた。僕はその時のことを取り上げたプロジェクトXの映像を持っていて、これまでも何度かその時々の生徒たちに見せて来た。去年までは『医龍』だけが生徒たちとバチスタ手術の前もっての接点だったが、今は『バチスタチームの栄光』も加わって、これは見ておいて損はない。

 手術前に執刀医がイメージトレーニングで手技のシミュレートをしているシーンなど、プロジェクトXで須磨先生ご本人がやっていたのとそっくりなのだ。きっとあのシーンは須磨先生の映像が元になっている。

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 今日の前準備としてネットで「バチスタ」というキーワードで調べてみると・・・

 なんと、須磨先生は『医龍』、『バチスタチームの栄光』共に、医療のシーンの製作に協力されていた。道理で、あのシーンがそっくりなわけだ。

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 で、生徒たちの反応は・・

 まず、『医龍』と『バチスタチームの栄光』の公式ホームページの様子を見せた時点で笑顔が出る。そして、プロジェクトXの実話に基づく再構成ドラマもしっかりと見てくれた。

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 まるで、お遊びみたいだけど、僕の思いは「原点を忘れないでネ」ということ。周りの反対や世間の目や、同業同士の厚い壁の中、それでも自分の信念を曲げず、損得を省みず新しい医療の礎を気付いて来た人たちにはハートがあった。小児科医療、救急医療・・・。

 それが成果をあげ、それまで反対していた人たちもそれをやるようになって世間の標準になりだすと、いつしかそのハートの部分が希薄になって、医療ミスだとかその後の不誠実な対応だとか、悪い面が目立ち出す。

 そんなに最先端の話ではなくても、最初は「人の役に立ちたい」という思いで医療の世界に入った若者が、いつの間にか、職場の人間関係や、自分に求められる能力に応えることで精一杯になって最初の志を見失ってしまうというのはよくある話なのだ。

 授業の方も話が細かくなると同じこと。

 だからこそ「まずハートだよ」と僕は言うのだが、ニュースではその逆方向のことばかり聞こえてくるんだよなぁ。(マスコミの取り上げ方にも問題があるんだろうけど・・)

 だから、知識とか技術よりもまず人の心に迫って来るものを見てもらって原点帰りをして欲しいわけだ。

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 ねらったわけじゃないが、ちょうど今日は『バチスタチームの栄光』で犯人が分かるという回りらしい。生徒たち、今日はこの番組、今までとは少し違う目でみるのかも知れない。少しだけ視聴率アップに協力したかな。