2010年2月 3日(水)

T辺さん、e-Tax

 「しばらく声がかからないなぁ。」と思っていた西秦泉寺のT辺さんが数日前にお電話を下さった。

 T辺さんのパソコンはNTTのネット申し込みの際のキャンペーンで購入されたものでまだ新しいからトラブルが起きる可能性は少ないし、僕もお客様のトラブルは望んでいない。ただ、お会いした時の会話で結構親しみを感じ、この方とは時々お会いすることになるような気がしていたので、長いこと何もないのが少し気になっていた。(今調べてみたら、最後は2008年6月の「ボトルシップ」の日だった。)

 そういう僕の気持ちが呼んだのかも知れない。T辺さんの今回のご用件は「e-Tax」、電子申告のお手伝いだった。

 「住民基本台帳カードもカードリーダーとかも用意しちゅうし、年金やら別の収入も経費も計算できちゅうけんど、一人で国税庁のページに入って行くのがようせんで、ちょっと一緒にやってもらえんろうか。」

 おう、これは前向き系の仕事だ。困ってるのは困ってるんだろうけど、パソコンの調子がおかしいとか言うんじゃなくて、何か新しいことをしようとしてのヘルプなんだから。

 「僕も電子申告の経験はないですけど、説明を見れば分かると思います。申告は紙で提出してますけど、申告書を作る時はネットの仕組みを利用して作ってますんで。」

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 その時約束したのが今日なのだが、そういえば、自分の確定申告の準備も気にかけないといけないな。いつもは申告書が送られてくるのに今年は税務署から届いた様子がない。もしかして来ているのに、気づかずにどこかに失くしてしまってるかも知れない。

 税務署に電話をすると、今年から申告書の送付はしないようになったんだって。

 「そういうお知らせのハガキなど届いてないでしょうか?」

 申告書の封筒のような大きなものでも見落としているんじゃないかと心配するくらいだから、ハガキも心当たりがない。

 T辺さんのお宅に行く前に確定申告相談会場になっている電気ビルの7階に寄って申告書一式をもらった。

 儲けがないものだから、税務署に見放されたんじゃないかと思っていたのだが、これで僕も一般人の仲間入り。これはT辺さんのおかげだな。

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 e-Taxはやってみると、割と分かりやすかった。カードリーダーのドライバと住基台帳カードを読むためのソフトをインストールし、後は国税庁のホームページの確定申告コーナーから、説明を読みながら次へ次へと進めばいい。

 でも、これ、パソコンの周辺機器のドライバを云々・・という部分に慣れてない人や、確定申告そのものに慣れてない人にはきっと大変だろうと思う。僕の場合はドライバ関連は仕事柄出来て当たり前だし、自分のこととして何年もネットの確定申告コーナーの仕組みを利用して申告用紙を印刷しているから、その印刷の部分が「送信する」に変わったということで簡単だったわけだ。きっと、世間にはカードリーダーを買い、住基台帳カードも取って来たのに、結局手作業で確定申告をやっている人も多いんじゃなかろうか。

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 久しぶりに来たT辺さんの部屋には以前と同じようにあちこちにボトルシップがおいてあった。

 そしてパソコンの前には芸術的なガラス細工と作者の小さな写真が並んだ、雑誌のコピーのようなものが貼られていた。よく見るとその作者の名前は、今日の作業でT辺さんの被扶養者として出てきた名前と同じじゃないか。T辺さんの娘さんはガラス細工のコンテストで最近次々と賞を取るようになったらしい。

 その娘さんにはボトルシップのちょっと見には見えないような部分の緻密な部品までこまめに作るT辺さんの影響があるのかも知れない。