2010年10月19日(火)

地下駐、M野さんの日

 シャキーン!!

 メンテナンス用の道具袋からF田さんが取り出したピンセットが数本こすれて出たカシャカシャという短い音が、僕の耳には鋭い刃物が勢いよくこすれ合った鋭い音に聞こえた。続いてトランペットの音が鳴り響き、その後をギターが追いかければ必殺仕置き人の世界。

 F田さんは経験豊かな技術者で、トラブルに対する用意も周到だが、現場にあるものでなんらかの解決をもたらす人。僕はこの方の作業を観察したり質問をしたり、そしてそれを真似たり応用したりで随分力を頂いている。

 それゆえの幻聴なのか、プロが使う道具に対する勝手な思い入れなのか、硬質のいい音だったなぁ。今日の地下駐の作業での一番の拾い物はこの音だった。

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 午後、久しぶりに針木のM野さんのところへ。

 ノートにメモリーを増設し、USBハブとカードリーダーを付け、ウィルス対策ソフトの期限延長をする。まぁ、今までたまっていた課題を一度にやるイメージで、それぞれの複雑な関連性はない。

 「宮城さんはアンテナの線とかオーディオのこともいろいろ出来る?」

 「簡単なことなら大丈夫ですよ。パソコンに触る前はそういうことをいろいろやってましたから。」

 「ほんなら、・・」

 今日のところは芯棒が折れてUHFしか見れなくなったアンテナ線の先の部分を付け替えて、VHFも見れるように。

 M野さんは近々ケーブルテレビを地デジ化する予定もあり、テレビの位置も変えたいのだが、正式にケーブルテレビの配線工事でそれも頼んだら何万円もしてしまう。自分で家屋内の配線を20メートルくらいの同軸ケーブルで延長することを勧められているらしい。

 それは又、後日のことなのだが、それも僕がやるなら今度はLANケーブルの処理で身につけたことをテレビのケーブルに応用することになるのかも知れない。

 なんでも、やっていて無駄になることはないんだナ。それこそ、便利屋だ。