2011年 1月 7日(金)

カルメン純情す

 昨日の谷病院もそうだったけど、金曜日のU田さんも久しぶり。U田さんの場合は2週間ぶりかな。

 U田さんが年末年始を過ごされたのは宇佐の山陽荘というところ。U田さんとU田さんのお姉さんと以前書いたお姉さんのお世話役のN田さんの三人で行っておられたとのこと。

 「それがですね。我々の他には男性のお客さんが一人いらっしゃるだけで、一人だけというのはなんとも居心地悪そうで、我々がいるのを知った途端、その方が勢いづいたのが目に見えて分かりましたよ。でも、夏向けのホテルとは言え、正月は予約を入れないととても泊まれないというのが最近の傾向だったのに、大丈夫なんでしょうかねぇ・・。不況ってことなんでしょうかねぇ?」

 U田さんはその点がどうしても合点がいかず、今日は今年の旅館・ホテルの賑わい具合など、ニュースや旅館・ホテル系のブログを検索したりしたのだが、チト答えというようなものには行き着かなかった。

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 映画タイムには去年の暮れに亡くなってしまった高峰秀子の「カルメン純情す」を見せて頂く。

 追悼の気持ちもあってもう一度見せて頂いたのだが、見て良かった。

 一度目には気付かなかった全編にみなぎるユーモアと風刺の精神。それは高峰秀子ではなく監督の木下恵介のなせる業なんだろうけど、カルメンこと高峰秀子もその要求にしっかり応えている。

 最近の映画やテレビとは違うリズムに前見た時には気が付かなかったが、娯楽作品の形を取りながら、その裏には映画撮影の自由がままならなかった戦時下の時代への木下恵介の恨みつらみが、笑いという形で骨太く流れているような・・。

 いい映画というのは、主人公が高潔な美人であれ、極悪人であれ、お利巧な優等生であれ、お馬鹿さんであれ、見ている人間がいつの間にかその主人公を好きになってしまうものだ。

 そんな映画だった。

 時代を錯誤して、僕は高峰秀子のファンのようだ。

 カルメンのファンなのかな?

 「馬」も良かったし、「綴り方教室」も良かったし・・、やっぱり高峰秀子がいい???

 今から時代を遡って追っかけしてみたい感じだ。