2011年7月 1日(金)

にごりえ

 金曜日、U田さんとの映画タイムに見たのは「にごりえ」。樋口一葉の原作のもと、「十三夜」「おおつごもり」「にごりえ」の三作をひとつの映画の中で連続させる作りになっている。

 場面の展開のテンポは現代のテンポがもう既にこの時代に出来上がっているような完成度。

 というか、この時代に出来上がったものが今の映画やテレビドラマのお手本になっているのかも知れない。

 こういう芸術ものに時間や距離の壁は無いように感じる。

 人間が「何かを表現する」ということに置いて、古い新しいの違いは無いのかも知れない。

 科学が発達していないからと低級に見てしまいがちな縄文時代や弥生時代に、人の人らしい表現というものは、今と同程度、もしくは今以上に優れていたんじゃなかろうか?

 それを、ほんの100年たらずの映画の中に違いを見ようとするところに無理があるんだろう。

 小さな人間の小さな営み。

 それが積み重なって100年、1000年と歴史が出来るだけのことで、最小構成要素は人一人分、30年〜100年くらいのもの。

 その中であがいて、幸せだと言ったり、不幸だと言ったり。

 それはそれで、きっと小さなことでも悪いことでもないように思う・・・・。

 みんなみんな、今ある形でそれでいいし、それしか出来なければそれはそれでしようが無い。

 憎まず、怒らず、受け入れられたら一番なんだけど・・・

 (テンテンテンだね)