2012年2月25日(土)
午後1時過ぎ、天然のTさんのところへ僕の近所の自動車整備工の「とっきらさん」を連れて行く。
目的はTさんが自分の車を処分したがっていて、そういうことをやってくれる人がいないかということで相談をもらったので、「とっきらさん」を紹介すること。Tさんにとっては出費なしで車を処分出来、「とっきらさん」にとっては、別のお客さんへのサービスになって、お互いにいいことになりはすまいかという思いなわけ。
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この紹介作業・・、Tさんのアパートに向かう途中で別のことに発展(?)した。
Tさんのアパートの前にはJRの線路があるのだが、そこで何か様子のおかしい人がいた。線路の上に何かを置いている。
「あの人、なんかおかしいねぇ。」
気が付いたのは僕だけど、それを見ての反応はとっきらさんの瞬発力がすごかった。
「あんた、何しゆう!!」
その男の人に大声で声をかける。男の人はあわてて線路の上に置いたものを取って戻って来た。線路の上に置いたのは500円硬貨5〜6枚。
「あなた、自分のやっていること分かってるんですか?あなたのやってることは犯罪ですよ。これで、汽車が来て何かあったらどうするんですか?」
500円硬貨が汽車の重みでつぶされてペチャンコになったら面白いという発想でやったその男の人は60を超える人。僕たち以外の通行者もいる中でそういうことをしてしまうこと自体が感覚がおかしいかも知れない。
「宮城さん、この人どうします?この人またやりますよ。警察に来てもらった方がえいがじゃないろうか?」
その男の人は恐れ入って小さくなっている。
「あなたとあなたの車の写真を撮らしてもらっていいですか?それでこの先他所で何かあったら、これ証拠になりますから。」
「いや、いかんで、宮城さん。それじゃあ、この人又やりますよ。」
結果としては、110番通報して、警察に後をお願いすることにした。
きっとこれが正解だ。こういう時に僕は甘すぎる。僕の人生経験からしても、甘さで幾度か失敗している。それは、おそらくその人のためにも良くないのだ。
警察に状況を聞かれたその男性の言葉・・・
「興味でやってしまって、それをこの方が『イカン』いうて注意してくれまして。」
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その後でやっと、Tさんととっきらさんの引き合わせが出来たのだが、車のことにはシロウトのTさんにとっきらさんはとてもやさしい笑顔で分かりやすく、安心できるように話をする。
頑固で職人気質のとっきらさん。硬軟両用なんだなぁ。それぞれにウソが無いのも男らしい。
人生の先生は、こんな近くにもいた