2012年6月15日(金)

U田さん、いつもの流れ

 金曜日はU田さんの日。先週の金曜日は義父の通夜だったのだが、U田さんのところへはいつもどおりお伺いした。

 U田さんは今年で88歳。無くなった義父は86歳だった。

 義父は最初の危篤から2年間、一時、家に帰れるくらい回復していたけれど、その他はほとんど病院生活。その様子に比べればU田さんは、その間も、今だって、スタスタと歩いて、どこかの施設や病院に入るわけでもなく、はるかに元気で100歳は行きそうに思うのだが、ご本人の気持ちはそうでもない。

 「いやぁ、最近はダメですヨ。大丈夫じゃないです。まさか、こういう状態が自分に来ようとは思っていなかったんですけどねぇ・・・」

 そういう発言が増え、年齢が似ているということもあって、義父の通夜の日でもU田さんのお元気な様子は確かめておきたくて、先週もお伺いした。早目に終わらせて頂いて、また義父の元へと帰るという形。

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 さぁ、今日からはいつもどおりのU田さんの日。

 今日はここしばらく中断していた映画タイムも復活した。これは、僕が翌日舞台仕事があったり、先週は義父の通夜だったし、いろんなタイミングが重なってしばらく中断していたもの。

 今日は以前見たことのある「にごりえ」なる映画を見た。

 映像の中に、明治時代に生きる人たちの有り様や、その時代の風景などが伺え、なんとも風情のある映画だった。

 見終わった後のU田さんも見応えを感じてるご様子。

 「最近は、見たい映画なんてものもなくなってもうダメですヨ。」

 そんなU田さんの言葉を真に受けていたことも、映画タイムが飛び飛びになる原因だったのだが、こりゃあ少々押し売り気味になっても、映画タイムは続けた方がいいようだ。

 U田さんはセンチメンタル好きなところがあって悲観的な物言いをされることがあるが、「ダメ」といいながら、それを笑いながら言う余裕と言うか客観性があるから、まだまだパワーがある。

 いいお付き合いを、ずっとずっと続けさせていただきたいと思っている。