2013年1月18日(金)
先生は寝込んでいらした。
U田先生のお宅に約束の1時より少し早目に着いて、しばらく様子を見て、先生が下りて来られないならチャイムを鳴らし、それでも反応が無ければ電話をかける。
U田先生の10歳年上のお姉さんのお世話をされてるN田さんが電話に出られた。
「先生は今寝込んでて、今日はパソコンのことはとても出来ないと言ってられます。」
「ご無事なお顔を見たいんで、とにかく入れてもらえますか?」
パソコンのことをきっかけに始まったU田先生とのおつきあいだけど、今や僕の気持ちとしてはパソコン関連より、それを通して毎週の先生の元気確認、安否確認の方が大事になっている。
「何かあったら電話を下さいね。」
腰が痛い、背中が痛いとおっしゃる先生に僕はそういって先週お別れしたのだが、その時点ではまだしっかりしてるように見えた先生、その後、飲まず食わずで、誰にもSOSを出さずにいらしたらしい。たまたま、車で来るお客様がいたら先生のところに車を止めさせてもらっていたご近所の美容院さんが、新聞や宅配弁当がたまっているのに気付いて高知市に連絡したりしてくださったおかげで、親類やN田さんに先生の様子が伝わり、今日もN田さんが来ているらしい。
その美容院の方は、こんな小さな窓を人がくぐれるだろうか?というような小さな新聞、弁当の受け口の窓から先生のお宅に入って先生を助けて下さった。
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身寄りがないわけでもないけど、疎遠になってしまって、事実上は天涯孤独状態のU田先生。自分は医者でありながら、自分自身の体の不調の際には一切医者を頼らない生き方で、今度もなるにまかせていたんだろうけど、ご近所の美容院の方が気付いてくれなかったらどうなっていたことやら。これまではそれで済んだかも知れないけど、先生は今や88歳。
N田さんと電話番号を教えあい、毎日どちらかが様子を見に来るようにした。
僕も医療というものを頼らない生き方をしたいとは思っているけど、筋金入りで「患者」になりたくないU田先生、ここらで少し妥協してくれないかなぁ。呆けたボケタと言いながら、そういうところは頑固なんだ。