2014年4月22日(火)

学校

 年々短大授業の準備は楽になっている。

 毎年同じことを話すのがいやなのと、自分自身がまだまだだという思いで毎年内容を見直しては新しい準備をしていたが、やっていることの意味や価値が自分でも見えて来ると気持ちに落ち着きが出て来た。

 それでも、新しい発想は出て来るんだねぇ。

 今は、医療の現場で使われるビジネス文書のあれこれというようなことをやっているのだが、課題として用意したものはどれも清書入力の域を出ない。だが、実際の仕事では、その通りに打てばそれでいいというような完成した手書き原稿を渡されてそれをそのままにワープロソフトで仕上げるなんてことはない。会議のメモから文書を作るように言われ、自分で考えて作った文書を見た上司が、OKを出すなり、直しを要求するというのが実際の順番だ。清書じゃなくて考えながら作るわけ。

 じゃあ、そのように文書を作ってもらおうよ。

 今日は元々出来上がっていた文書をバラバラにして、そこからお知らせ文を作るという風に課題を準備していった。

 僕だってそうだけど若い生徒は特に、「拝啓」だの「陽春の候」だの、普段は使わない格式ばったあいさつ文の辺りで考えてしまうだろうなぁ。それと、伝えたいことを分かりやすいように箇条書きにまとめるというような部分。

 そこで頭なり神経を使ってもらわなくちゃネ。

 ワープロ○級を取る・・なんて勉強だと、一行に何文字、一ページに何行とか、中央寄せがどう、均等割り付けがどうなんてところが問題になるけど、そういうことには僕はとても乱暴で「伝えたいことがちゃんと伝わることの方が大事なんだよ。伝わりさえすれば小さいところまで極端に追いかけなくてもいいから。」と言っている。そのために役立つのなら、小技も効かせればいい。

 それでも生徒たちはそういうところをうんと気にするところがあって、学校という環境の学校っぽいやり方に随分と飼いならされてる感じ。

 「学校の勉強じゃないんだから、目的が果たせればそれでいいんだよ。」と言いたくなっていつもそこで言うことをやめるんだ。

 そうだ、ここは学校だった・・