2018年7月18日(水)

小旅行の日

 仁淀川町のI上さん宅。 山の上は別天地だった。

 こちらに来たのはこれで4度目なんだけど、僕が普段住んでいる環境とはホントに違っていて、いまだにいろんなことが珍しい。

 家の庭からは、谷の向こうの山並みが墨絵のように並び、背後を見上げれば山の一角にテレビのアンテナがいくつも並んでいるところがあり、そこから各家庭へと長い配線がめぐらされている。

 「あのアンテナはワイヤーか何かに線をからませて各家庭に行ってるんですか?」

 「そうです。ここらはあそこしか電波が拾えないんであんな風になってるんです。」

 山の斜面には茶畑が広がり。

 カナカナカナカナ・・・♪

 「鳴いてるセミの種類が違うでしょう?高知市内だと、いかにも暑そうなセミの声がするけんど・・ 」

 そうなんだよネェ。

 「今回の台風とかは大丈夫でした?」

 「今回は大丈夫やったけんど、昔は土砂崩れでちょっとした家と同じくらいの大きな岩が転がるのを見たことがありますよ。あの時はホントにどうなることかと思うた。」

 前回の道中での会話もそうだったけど、車の中でのI上さんとの会話はなかなかヨイ感じ。

 I上さんにとっての「我が町」や周辺の地域のことに詳しくて、それを説明してくれるんだよねぇ。

 クルマが壊れてなくても、腰痛が治っていたとしても、I上さんには迎えに来てもらおうかなぁ・・・(^^)

 「今日はちょっとした小旅行をしたみたいな感じでした。ありがとうございました。」

 I上さんのお宅に自力で行くにはすごい覚悟が必要な僕とは違って、お町に出て来るにも、さらに郡部に行くにも手慣れているI上さんは僕を降ろすと、そのまま町の方向へ走り去って行った。