2018年10月13日(土)

長〜い主部に驚き

 午後1時、万々のS田さんのところへ。

 S田さんは検査技師、薬剤師の免許を持っていながら、50代後半に〇〇大学の薬学部に入学し、大学院で研究を続けたという変わり種。

 今は、その最後の論文を仕上げようとしていて、2週間くらい前に電話をくださった。

 「宮城さん、英文出身でしょう?誰かちょっとした言葉の言い回しなどを教えてくれる人を知らないかと思って。」

 「最近知り合ったお客さんでフランス語ペラペラ、英語ペラペラっていう方がいるから、話してみましょうか?」

 「いやいや、それは凄すぎてちょっと・・・。ホントに、文法的におかしくないかとか、言葉の使い方とか、それくらいのことでいいんです。文学的な英語じゃなくて論文なので、もっと分かり易いと思いますし・・・」

 「それならもしかしたら僕でも出来るかも知れないけど・・」

 「ホントウ!?嬉しい!ぜひ宮城さん、見てください。」

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 まぁ、論文って独特なんだねぇ。

 まず、専門用語が多い。S田さんが持っていた専門用語集的なものがあったのでなんとかなったけど、最初に読んだ時に動詞だと思った単語が実は熟語の中の一名詞だったり。

 次に、通常なら見ないほどの主語の長さ。A4幅で3行くらいあったりして・・・。正確には主部の長さ。主語である単語を説明する部分に専門用語がたくさん並んで、どこが主部?どこからが述部?

 「長すぎない?」と問うと、業界の別の論文を見せてくれ、みんなそんな感じなのだ。

 オウ、こういう世界もあるのか。

 そういうことを聞きながら、主部、述部を見分け、直すべき場所や、使っている単語が相応しいかどうかのチェックはそれなりやることが出来た。

 S田さんにとっては、これが大学生活での最後の論文だということなので、まぁ、こういうことはこれが最初で最後だね。