2020年7月24日(金)

S村さん、生前葬

 ネットでJRの最寄り駅の時刻表を調べる。最近は便利になったなぁ。以前だったら駅まで行って時間を調べてた。

 あぁ、それなのに。ホントは汽車で行きたかったけど、あの大雨じゃ駅に行くまでにずぶ濡れになりそうな嵐チックな雨。

 車で行くことにした。慣れない道ですごい雨になってこれはこれで怖いくらい。

 今日は佐川のS村さんの生前葬で、僕はその記録ビデオの録画係。

 S村さんの家「わの家」に着くと、生前葬の一部として人形劇をやる長野県から来た木島さんとお付き(?)のタカヒさんが舞台の準備をしていた。

 僕は僕で初めて触るS村さん所有のビデオカメラの扱い方やズーム等のボタンのタッチの加減などを身に付けておきたいので午前中に来たわけ。

 木島さんもタカヒさんもとてもフランクな人たちで、ちょっと言葉を交わしただけで旧知の友みたいに感じた。

 「いい人たちに会わせてもらったなぁ。」

 「宮城さんが言ったとおりに照明をあてますからどうぞ言ってください。」

 タカヒさんは今日は照明係。

 「いやいや、僕はビデオが専門じゃないし、人形劇の作品も分かってないから、目立たせたいところを目立たせたいようにあてて下さい。僕はそれを拾いますから・・」

 僕はそう言ったんだけど、人形劇をやる木島さんは人形劇も含めて、その前やその後の会話など、全部ひっくるめて存在そのものが作品のような人だった。

 初めてさわるカメラ、初めて見る人形劇やその前後の会話など、内容に応じてズームインしたりアウトしたり。ついつい真剣になっちゃった。

 *****************************

 S村さんの生前葬も、彼がそれをする気持ちになった経緯とか、彼の歌だとか聞けて、集まっている人たちも温かい人たちで、いいセレモニーだった。。

 こういうお仲間がいて、ステージ4のガンから生還してこういうことが出来て、生前葬という名の一応お葬式なんだけど、「おめでとう」と言っちゃった。

 ホントは汽車で来たかった理由である最後の宴席もなごやかで、最後まで温かい空気が流れていた。

 ビデオの中には時折強く降る雨の音なども入っている。この音も先々この日の雰囲気を思い出す材料になることだろう。

 S村さんはもし100才を超えても生きていたらもう一度生前葬をやるかも知れないと来場者を沸かせていたけど、「是非2度目を」の声が何人もの人から出て。

 是非とも2度目があって、また木島さんやタカヒさんや今日初めてお会いした人とも会えたらいいナ。